トゲトゲ団

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技術書典7の新刊「Unreal Engine 4 Internals」

本書は、UnrealEngine4(以降、UE4と表記)にある、さまざまな機能の内部挙動(動作)をソースコードから読み解き、解説している本です。

ソースコードの解説を行っていますが、その前段階として、最初にソースコードの取得、ビルド方法、ブランチの扱いから解説していますので、これからUE4のソースコードを読んでみようと考えている人であっても取り組めるようになっています。

本書で紹介している内部挙動ですが、今回はBlueprintとRenderThreadの2つを取り上げています。

BlueprintはUE4で開発した事がある方であれば1度は使った機能でしょう。Blueprintでは実行前はコンパイルするのが当然のように行われています。ではコンパイルすると、どのようなコードに変換されるのでしょうか?また、どのように動作しているのでしょうか? このあたり、疑問に思ったことは1度ぐらいはあるかと思います。その疑問を解消すべく、本書では、ブループリントのコンパイル後のコード、それらの動作の仕組みについてソースコードを元に解説しています。

もう一つのRenderThreadですが、こちらはゲーム画面の描画全般を司るスレッドであり、本書でも内部の動作について解説しています。UE4は、マルチプラットフォームに対応したゲームが開発できる環境です。WindowsなどのPCからiOSなどのモバイルまで、様々なOSに対応したアプリケーションが作成できます。

UE4で開発すると、これらのプラットフォームの違いをゲーム開発者が意識しなくても、PC向け、モバイル向けのどちらの実行ファイルも作成できます。 しかしよく考えてみてください。PCであればDirect3Dですし、AndroidではOpenGL|ESという異なるグラフィックライブラリで表示しています。しかし、UE4ではそれらグラフィックライブラリの違いを吸収して対応しています。これはUE4の内部ではどのような仕組みで対応しているのか。そのあたりについても、ソースコードを元にして色々と解説しています。

このように他にはあまり類をみない本となっていますので、よろしければぜひ。

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